-カンバック-
監督:ガッツ石松 出演:ガッツ石松 竜雷太 栗原小巻
「レンタル屋でふと見かけ、借りようか借りまいかと迷ったあげく遂に借りなかった」というビデオが誰にでもあるでしょう。私にとってそういうビデオの1本が、これでした。
初めて見かけたのが中3の冬。そして観たのが7年後。
...まずは製作スタッフを。
この映画で18kgの減量と引き換えに3億の借金を背負ったと言われるガッツ石松は監督・脚本・主演・製作の大車輪。タイトルで「原作・倉本聰」というクレジットが見えましたが、何かの間違いでしょう。
同じく、「音楽・久石譲」というクレジットも何かの間違いです。この音楽がスゴイ。「ロッキー」のテーマを中学生がMIDIに落としたような具合と言いましょうか。
文太兄ィは友情出演。同じく、渡瀬恒彦(「鉄と鉛」は必見)と安部譲二(アメリカでも体験入所したことアリ)。
この3人が演ずるのが「スポーツ・コメンテーター」。
勝ち目の薄いガッツはかつてのヒーローだけに、スポーツ・ニュースでも特集を組んで戦前予想をする。そこにコメンテーターとして登場するのがこの3人なのだ! このメンツならば、すわ三すくみか、と思いきや
「ん〜。どうかねぇ」
「勝って欲しいけどねぇ」
「我々のヒーローだったからねぇ」
「時代ってもんかなぁ」
と、まるで金網越しに往年のスター選手を見る競輪場の客みたいな「コメンテーター」ぶりをダラダラと披露する。こんなスポーツ・ニュース、見てぇ!
...さて、お話を要約すると
かつてのチャンピオンであるガッツも、すでに引退して弟子(小林稔侍)を従えて焼鳥屋のオヤジを。売り出し中の新チャンピオンは、「ボクシングは趣味。hehehe」と軽口を叩く現代っ子。弟子と一緒に新チャンプの試合を観戦して、「俺ぁバガだがらわがんね」と、しんみり。
ふと、不良グループで暴れる息子(ガッツは離婚してる設定)と再会し、息子の更正のために、かつてのライバルとの再試合を決意するのだが、プロモートを買って出た兄(竜雷太)がまた札付きのワルだったのだ......
その後、あまり紆余曲折は無いのですが、無意味なハワイ・ロケと婦人誌の表紙でしか見たことのない栗原小巻、冒頭の新人類チャンピオン他、いろいろと伏線を張っているかと思いきや何も関係なしの展開など、アンバランスのバランスが素晴らしいもりだくさんの110分です。実体験をもとにした母とのエピソードなんて、要ハンケチだし。
中学生んとき観てたらちっとも面白くなかったでしょう。
7年待ってて良かった!
(あべ)
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